10% HAPPIER~人気ニュースキャスターが 「頭の中のおしゃべり」を黙らせる方法を求めて 精神世界を探求する物語~

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この本の作者はアメリカのTV「ABCニュース」の特派員として活躍していました。選ばれたTVジャーナリストとして何百万人もの人に顔と名前を知られ、高い報酬を得られる憧れの仕事です。

 

しかし、中にはそのプレッシャーに耐え切れず続けられなくなる人もいます。この本の作者ダン・ハリスは全国ネットのテレビ番組でパニック発作を起こし、声が出なくなってしまいました。

 

自分自身と人生を見つめ直す時が来たと思ったハリスは、ストレスの科学を学び、最終的には瞑想にいついて勉強を始めました。 もともと瞑想の効果については懐疑的だったハリスは、最終的に瞑想の力で「自分のエゴを手なずける」ことを学び、その教訓をこの本にまとめ、発表しました。

 

ここでは、なぜエゴが問題を引き起こすのか、それを手放すことで自分を見失うことはないということ、そして瞑想がこのプロセスにどのように役立つのかを示してくれます。

 

 

 

 

エゴは常により多くのものを求め続ける

私たちは「今、この瞬間」を生きているのに、つい将来や過去のことを考えてしまうというクセがあります。この変な習慣のせいで、いつまでたっても自分に満足できないという状態が続いてしまうのです。

著者のダン・ハリスによると、自分の中にあるエゴはいつも自分が持っている「富」「容姿」「社会的地位」などを見て自分の価値を評価します。そして自分の近くにいる人たちと比較を続けます。

つまりエゴというものの基本的な動きは、「今の自分よりも多くを求める」というものなのです。何らかの成功や獲得物があっても、それを得たとたんに基準がリセットされ、次のものを探し始めてしまうのです。

もし将来に何らかの見込みがない場合には、わざわざ昔の問題を掘り起こしてまで比較をしようとします。このために私たちは過去の出来事を思い出して悩んでしまうのです。

 

なぜエゴを捨ててもやっていけるのか?

エゴを捨てることが今という時間を最大限に生き、楽しむために必要であることは分かりました。しかし「もし、自分のエゴが今より良くなろうと思う原動力だとしたら、捨て去ってはいけないのでは?」と思うかもしれません。

そうではありません。

インドの瞑想教師ムニンドラは、生徒たちに物事をシンプルかつ簡単にするように教えていました。しかし彼が地元の市場でピーナッツ1袋の値段を一生懸命に値下げ交渉していたため、一人の生徒が「先生の教えと合わないのでは?」と尋ねました。するとムニンドラは「私は単純になれと言ったのであって、単純馬鹿になれとは言っていない」と答えたそうです。

マインドフルネスは、あなたをより創造的で生産的にしてくれます。競争を排除し、間違った思い込みや悪い考えを取り除くことで意欲を高め、攻撃的な誘惑に屈することなく、より明確に物事に取り組むことができるようになります。

 

瞑想は「観察する」という反応を習慣にすること

では、エゴを手なずけ、意欲を高めるために、瞑想はどのように役立つのでしょうか。

古代仏教の知恵によると、私たちは日常の出来事に対して3つの特徴的な反応を示します。

第一は「欲しい」。お腹が空いているときにハンバーガーを食べたいと感じる、その欲求そのものです。

第二は「拒む」。クモが手の上に乗ってきたら、おそらく即座にそれを投げ捨てるはずです。

第三は「ボーッとする」。人が話していてもあまり必要のない話だと感じたら、私たちは意識せずに注意をそらし、聞き流してしまいます。

さらに瞑想を始めると、第四の「判断せずに観察する」という反応をするようになります。 たとえば、鼻がかゆいといった身体的な刺激を感じても、私たちは掻きたいという衝動を抑えて、そのままにしておくことができます。

これが身体的な反応だけでなく、自分の感情や考えにも応用できるようになるのです。 嫌なうわさ話、なかなか直せない悪い癖、ネガティブな考えなどに悩まされ始めたとき、そうした自分の感情にすぐ反応することなく、その感情が通り過ぎるまで衝動を抑えて観察することができるようになります。

「考える」ことと「行動する」ことの間に少しの間を取ることで、行動する必要がないことに気づき、より良い選択ができるようになるのです。

 

余計な事を考えてしまったら、呼吸に戻る

瞑想の効果は目に見えないのでどうしても懐疑的な人が多いのですが、この本は科学的で地に足のついたアプローチで瞑想を紹介しています。 またこの本は瞑想のやり方を説明するよりも、瞑想することで得られる効果を説明してくれています。

呼吸に集中して、余計な考え事をしてしまったら、元に戻る。それだけのことなのです。

作者は、TVのレポートの最中に起こった出来事から自分の抱えている問題を分析し、そこからこうした多くの人に役立つ本を書き上げています。その前向きな行動力には脱帽です。

 

10% HAPPIER~人気ニュースキャスターが 「頭の中のおしゃべり」を黙らせる方法を求めて 精神世界を探求する物語~